《CowPlus+通信 Vol.7》
今回は、子牛が発熱したときにどのような対応をすれば良いのかがひと目で分かる、「子牛の発熱フローチャート」をご紹介します!
もちろん例外もありますので、子牛の状態をよく見極めてご判断くださいね。
発熱時に最初に確認すべきポイント
子牛の発熱を見つけたら、まずは【子牛の元気の有無】と【食欲・哺乳欲の有無】を確認しましょう!
全身状態が深刻ではない場合には、そのまま様子を見たり、解熱剤を投与したりといった方法が選択できます。
一方で、全身状態が悪い場合には、診療時間外であっても獣医師の診察を受けておくと安心です。
発熱の原因を探るチェックポイント
そして、次に【発熱の原因】を考えてみましょう!
原因はひとつとは限らないので、全身をチェックすることをお忘れなく。
発熱時のチェックポイントはこちらです!
- カゼ → 咳、鼻水
- 中耳炎 → 耳下がり、耳漏
- 臍帯炎 → ヘソ腫れ、圧痛、化膿
- 腸炎 → 下痢、血便
- その他の感染症 → いつもと違うところはないか
往診依頼時に、気付いたことを獣医師に伝えてもらえると、獣医師は緊急度が判断しやすいです。
牛のカゼについては、以下の記事で分類について解説していますので、参考にしてみてください!
発熱時の注意点
元気や食欲・哺乳欲があって様子見を選択した場合にも、急変するリスクがあるため子牛をよく観察しましょう。
また、抗生物質を投与する際には必ず獣医師の指示に従ってください。
むやみになんでもかんでも使ってしまうと、薬剤耐性菌の発生リスクが大きく危険です。
季節の変わり目や寒い時期には感染症が蔓延しやすいため、患畜の隔離や換気など、より一層の蔓延防止対策や衛生面への配慮をお願いいたします!
【代表・獣医師】MERI:松村 恵里 [ MERI writing lab ]
【経歴】北海道農業共済組合で獣医師として7年勤務したのち退職。2023年4月からWebライターとして活動中。診療経験は牛(乳牛、肉牛)、馬(サラブレッド)。猫2匹と暮らす1児の母。
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